修学旅行で行ったことがある人も多い京都屈指の観光スポット清水寺。その人気は平安の昔から変わることなく、貴族だけではなく庶民にも愛されました。
現在の清水寺も一年を通じて観光客や修学旅行生で賑わいます。しかしその一方で混雑しすぎて京都らしいお寺の風情が感じられないと思ったことはありませんか?
また写真が趣味の方は人が多すぎてまともな写真が撮れないと思ったことはありませんか?
ではどうすれば混雑を避けることができるのかというと、観光する人の多くは日中に清水寺を訪れます。なのでそれより前の時間、早朝に行くことで解決できます。
清水寺は早朝から拝観できるお寺で、朝6時から開門しています。
清水寺が早朝から拝観できることはあまり知られていません。知っていてもわざわざ朝6時に訪れようとする人が少ないのかもしれません。
この記事では実際に撮影した季節の写真をもとに、早朝の清水寺の雰囲気をお伝えします。観光客が押し寄せる前の普段は見ることのできない清水寺の静かな姿を体験してみてください。
行ってみたいと思う季節があったら、是非ご自身で体験してみてください。早朝の澄んだ空気とまだ静かな清水寺の境内は、本来のお寺の姿を見ているようで落ち着きます。
京都観光または京都撮影旅行のスタートは早朝の清水寺から始めてみてはいかがでしょうか。
[ もくじ ]
清水寺基本情報
寺 名 | 音羽山 清水寺 |
拝観時間 | 午前6時~午後6時 ※夏期や夜間拝観がある場合延長 |
納経時間 | 午前8時~午後6時 ※御朱印がいただける時間 |
拝観料 | 一般500円 / 小・中学生200円 |
宗 派 | 北法相宗 |
御本尊 | 千手観音菩薩(秘仏・公開は33年に一度、次は2033年) |
アクセス | ●JR京都駅から市バス206系統・東山通北大路バスターミナルゆき、100系統清水寺祇園 銀閣寺ゆきで「五条坂」下車 徒歩10分 ●京阪電鉄 「清水五条」駅 から徒歩約25分 |
駐車場・駐輪場 | 駐車場なし / 駐輪場(自転車駐輪場はあるが場所がわかりずらく実質使いづらい) |
清水寺の歴史
清水寺は奈良時代の778年、奈良で修行をしていた僧の延鎮(えんちん)が夢のお告げを受けたことに始まります。
お告げに従ってたどり着いたのが京都東山の音羽の滝。そこで出会った仙人のような行叡(ぎょうえい)から霊木を授かり、延鎮自ら観音像を刻んで小さな草庵に祀りました。
その後坂上田村麻呂(さかのうえのたむらまろ)の帰依(きえ)を受け寺院が建立。創建当時は「北観音寺」と呼ばれ、音羽の滝の清水にちなんで「清水寺」とも呼ばれるようになります。
平安時代から観音信仰の霊場として親しまれ、当時から人気の観光スポットでした。
その後10回以上の火災で何度も焼失しましたが、その都度再建されています。
徳川家光によって1633年に再建された本堂をはじめ、現在の清水寺のほとんどの建物は江戸時代に再建されたもの。
清水の舞台端のタマネギ型の飾り、擬宝珠(ぎぼし)には寛永拾(1633年)と刻まれています。
1994年には「古都京都の文化財」として世界遺産に登録されました。
2008年からは「平成の大改修」が行われ、2020年に全ての修理工事が完了。本堂の屋根が50年ぶりに葺き替えられ、清水の舞台も新しくなりました。
現在も観音の霊地としての信仰は続いており、主に近畿の観音霊場を巡る「西国三十三所」の第16番札所として巡礼者も多く訪れています。
西国三十三所観音巡礼について詳しく知りたい方はこちら。江戸時代に流行した西国三十三所観音巡礼の京都巡礼の拠点六角堂についてはこちらからどうぞ。
また写真撮影が好きな方は同じく西国三十三所、第20番札所善峯寺(よしみねでら)がおすすめです。下のリンクからどうぞ↓
【京都西山のフォトスポット】善峯寺の桜•あじさい•紅葉の写真を撮る
野鳥撮影が好きな方は山科区にかつて「清水寺奥之院」と呼ばれた法厳寺(ほうごんじ)というお寺があります。山深い場所にあり参道には豊な自然が残っていて現在はハイキングコースとしても利用されています。野鳥撮影をしているカメラマンとも時々出会います。興味のある方は下のリンクからどうぞ↓
【京都山科最古のお寺】清水寺奥之院、牛尾山法厳寺の拝観と御朱印
混雑する日中の清水寺
上の写真はお昼12頃の清水寺本堂。日中の清水寺には外国人や日本人の観光客、バスツアーの団体客、修学旅行生が次々とが押し寄せます。
せっかく清水寺に行ったのに人の波に流されてゆっくり見れない、また写真を撮るのが好きな方は人が多すぎてまともな写真が撮れなかったと残念に思ったことがあるのではないでしょうか。
この記事の冒頭でも書いたように、清水寺は朝6時から拝観が可能です。
混雑を避けてゆっくり清水寺を楽しみたい場合は、早朝に訪れるのがおすすめです。
静かな清水寺を満喫できるのは早朝だけです。
落ち着いた境内を歩けば日中とは違った新たな発見があるかもしれません。
清水寺早朝拝観のメリット・デメリット
早朝に清水寺を訪れるのは、もちろんいいことだけではありません。
清水寺の開門時間である朝6時に到着するには当然それより前に起きないといけません。これは京都に住んでいてもなかなか厳しいことです。県外から京都に来る方にはなおさら厳しいと思います。
早起きするのは前提として、ここでは早朝拝観のメリットとデメリットをお伝えします。
メリット
●静かな清水寺を体験できる。
京都随一の観光スポットである清水寺は朝10時頃にはすでに人だらけ。早朝なら観光地としてではなく本来の信仰の場としての静かな清水寺を味わえます。
●人が少なく写真が撮りやすい。
早朝は日中とは比べものにならないほど人が少ないです。
写真が趣味の方は観光客が写り込むことが少なくなり写真が撮りやすくなります。
デメリット
●御朱印がいただけない。
御朱印をいただきたいと考えているのであれば、早朝だと御朱印はいただけません。
御朱印がいただけるのは朝8時からになります。
清水寺の御朱印について詳しく知りたい方はこちら。
ちなみにお土産を販売している所も早朝は閉まっています。こちらも営業を始めるのがだいたい朝8時くらいから。
●暗い(光が少ない)
北側と東側に山がある清水寺は、太陽の光が山に遮られて早朝は日陰になります。
写真撮影において暗い(光が少ない)のはピントが合わせにくくなったりします。
清水寺に一番近いホテル
清水寺の早朝拝観、最も厳しい条件の早起き。早朝の清水寺へ行ってみたいけれど遠方で厳しい、または朝早くに起きれないというの方のために、清水寺に最も近いホテルを紹介します。
清水三年坂にある「Home in KYOTO」ここに宿泊すれば清水寺まで歩いて6分程。理論的には朝5時54分にホテルを出れば、開門時間の朝6時に間に合います。
ホテルの場所は三年坂の上り口手前を左に細い道へと折れた先にあります。
京都らしさはなく一人暮らしの部屋のようなホテルです。宿にはそこまでこだわらない人向け。
ホテルから清水寺へのアクセス
Google Mapではホテルから清水寺まで徒歩5分のルートが表示されてしまいますが、このルートは通行できません。
三年坂経由の徒歩6分のルートの方がわかりやすいですし、桜の時期は三年坂にしだれ桜が咲くのでこちらから清水寺へ向かった方がいいでしょう。
清水寺参道、春の写真スポット「三年坂のしだれ桜」
※三年坂のしだれ桜は2024年に倒木し、なくなってしまいました。以下は三年坂にしだれ桜があった頃の情報をまとめたものです。現在このような景色は見れません。
[撮影日時] 2023年3月21日 am6:30頃 三年坂の下から撮影
ホテルのすぐ近く、清水寺へ向かう途中にある三年坂のしだれ桜は春の写真スポット。京都らしい町並みと桜を合わせて撮影できることから桜が満開になると朝早くから大勢のカメラマンが集まります。
2022・2023年と撮影しに行きましたが皆さんマナーが良くゆずりあったり誰かが撮っている時は映り込まないように物陰に隠れてくれたりもしていました。
清水寺へのルートの一つで日中は大混雑しますが早朝なら観光客でいっぱいになる前に撮影することができます。
しかし大人気の場所なので早朝でも何かしらの衣装を着て撮影などしている場合もあります。
[撮影日時] 2022年4月1日 am5:50頃 三年坂の上から撮影
定番の写真スポットである三年坂の桜は、平日でも関係なく早朝からカメラマンや出勤前のカメラ好きの人が集まります。まだ周辺は暗いので暗所性能が優れたカメラでの撮影がおすすめ。
根気強く待てば人が途切れる瞬間が何度か訪れます。しかしそれも早朝のみ。7時を過ぎると少しずつ人が増え、8時を過ぎるともう人が途切れるチャンスはほぼありません。
2024年4月23日倒木
[撮影日時] 2024年3月31日 am6:45頃 三年坂のしだれ桜最後の春
100年以上この場所に立っていたという三年坂のしだれ桜は2024年4月23日のお昼頃、突然の倒木でその歴史に幕を閉じました。
倒れた木は撤去され、その姿はもうありません。長らく多くの人の目を楽しませてきたであろうこのしだれ桜のある三年坂の景色と突然のお別れとなってしまいました。
もうしだれ桜を見ることはできませんがその最後の春の姿を見たものの一人としてここに写真を残しておこうと思います。今まで素晴らしい春の景色を見せてくれてありがとうございました。
清水寺早朝拝観と写真撮影のポイント
ここからは話を清水寺に戻して早朝拝観と写真撮影のポイントをお伝えします。
早朝の清水寺はチケット売り場が開いておらず、拝観料は轟門(上の写真)の入口で支払います。
清水寺早朝観光のメリット・デメリットの所でも書いたように、朱印所やお土産売り場なども閉まっていて朝8時くらいから開きます。
写真撮影のゴールデンタイム
写真撮影を目的に清水寺を訪れる場合、
早朝の清水寺の写真を撮るのに最も適した時間は、開門の朝6時から7時半くらいまで。
8時前からは修学旅行生やツアーの団体客が押し寄せてきます。
朝の1時間半くらいが勝負の時間です。この時間に集中して写真を撮りましょう。
しかし紅葉シーズンと雪が積もった日は、開門の朝6時でも人が多いことがあります。
みなさん撮りたいものは同じようで、過去の経験から早朝でも人の多かったのは1番は秋の紅葉、2番は冬の雪景色、3番は春の桜といったところでしょうか。
雪が積もるタイミングに合わせるのは難しいので必然的に紅葉シーズンに訪れる人が多いのだと思います。
清水寺の伽藍と太陽の動き
上の図は清水寺伽藍の中心である本堂の位置と太陽の動きを簡単に表したものです。
本堂は北側と東側に山があるL字型の地形に建っています。
太陽がまだ低い位置にある早朝は、山に光が遮られて清水寺の伽藍は日陰になります。
写真撮影においてメインの被写体となる本堂に均一な光が当たるのは季節にもよりますが朝10時頃。それまでは日陰での撮影になります。
本堂は奥の院の舞台から撮影すると全体がうまく収まるため、上の図では本堂撮影ベストポジションとしています。
どんな写真が撮れるのか場所ごとに紹介
ここからは参拝順路にしたがって実際に撮影した季節の写真とともに主な撮影ポイントを順に紹介します。
参拝ルートは仁王門→三重塔→本堂→阿弥陀堂→奥の院→子安塔→音羽の滝の順番です。
掲載している写真は明るさ等の調整はしていますが、写真に写り込んでしまった人を加工して消したりはしていません。
参考になるよう撮影日時を写真の下に入れてあります。
仁王門
[撮影日時] 2023年3月12日 am6:30頃
清水寺の入口、仁王門の前には紅梅と白梅が植えられています。上の写真は右側の白梅は散っていますが、紅梅が見頃を迎えた時に撮影したもの。
仁王門の左右には京都で最大級の金剛力士(仁王)像が安置されています。
ただし金剛力士像の前には柵があり、写真を撮ることは難しいです。
清水寺の仏像は公開されているものが少なく、現地を訪れても見ることができません。各お堂にどんな仏像が祀られているのか知りたい方はこちらの本がおすすめです。
通常見ることができない清水寺各お堂の仏像たちが網羅されており、それらを解説付きで見ることができます。現地では柵があって全体が見えにくい金剛力士像も、柵がない写真で全体を見ることができます。
[撮影日時] 2023年2月26日 am7:00頃
階段を上がった所から撮影すれば、仁王門と京都の街を組み合わせることができます。雪の日の早朝ならではの凛とした境内。
日中に清水寺を訪れたことがある方は、仁王門周辺に全く人がいない景色を想像できないと思います。早朝であれば観光客の喧騒から離れることができます。
桜のシーズン・雪の日の仁王門撮影について
[撮影日時] 左/2021年3月29日 am6:40頃 右/2017年2月11日 am7:10頃
桜のシーズンと雪の日の仁王門について注意点があります。
まずは上の写真左側について。4月3日は「清水の日」というそうです。毎年のことかは分かりませんがその日より前は仁王門に横断幕が取り付けられています。
ちょうど境内に桜が咲く頃と一緒になり、写真を撮ることにおいては無いほうがいいので桜のシーズンの仁王門の撮影は注意が必要です。
次に上の写真右側について。雪の日は仁王門の階段が凍結している恐れがある場合、バリケードが設置されることがあります。
これも写真を撮ることにおいては無いほうがいいのですが安全のためなので仕方がないことです。雪の日でもバリケードが設置されてない時もありますのでこればっかりは行ってみないと分かりません。
三重塔とその周辺
[撮影日時] 2021年3月29日 am7:00頃
仁王門から階段を上がっていくと三重塔。その周辺には西門、随求堂(ずいぐどう)などの建物があって三重塔と西門の間には桜の木があります。
三重塔の周辺は桜が多くあり清水寺の建物と桜を組み合わせた写真が撮りたい場合はこのエリアが撮影しやすいです。
[撮影日時] 2021年3月29日 am6:50頃
朝7時前の写真。桜のシーズンであっても早朝は人が少ないです。
三重塔左の階段を下りた所に植えられている桜がきれいです。順路からは外れたところにあるので見逃さないように。
[撮影日時] 2022年11月25日 am11:40頃
こちらは早朝の写真ではありませんが撮影の参考に。三重塔は音羽の滝からの帰り道、池がある所から撮影してもきれいに撮れます。
[撮影日時] 2023年2月26日 am7:15頃
清水寺本堂の対面にある子安塔(こやすのとう)へ向かう道から三重塔を撮った写真。子安塔からは清水寺の伽藍が一望できます。
清水の舞台
[撮影日時] 2021年3月29日 am8:30頃
桜のシーズンの清水の舞台からの景色。正面には子安塔が見えます。
左の山側に桜が多くあり、舞台前面の谷にはほとんど桜がありません。
望遠レンズがあったとしても子安塔と桜を絡めて撮るのは難しそうです。
日中は人でいっぱいの舞台も早朝はほとんど人がいません。谷へと突き出た舞台で京都の景色を眺めながら朝の空気を吸うのが気持ちいいです。
「清水の舞台から飛び降りる」という言葉が今でも残っているように、江戸時代には実際多くの人が観音様に願いをかけ舞台から飛び降りていました。
清水寺の舞台が再建されたのは江戸時代の1633年、その際京都の花背にある峰定寺(ぶじょうじ)の舞台を参考にしたとされています。
峰定寺について詳しく知りたい方は下記のリンクからどうぞ↓
清水寺舞台の見本が現存する京都の山寺、峰定寺の特別拝観と御朱印
[撮影日時] 2022年11月25日 am7:40頃
紅葉のシーズン舞台から前面の谷を撮影した写真。参拝順路では帰り道となる場所には紅葉が多くあります。
[撮影日時] 2023年2月26日 am7:30頃
雪の日の舞台からの景色。一面に積もった雪の白の中に子安塔の朱色が映えます。
雪の日の清水の舞台撮影について
[撮影日時] 左/2023年2月26日 am7:00頃 右/am7:50頃
雪の日の早朝は転倒防止のためか舞台に入らないようにバリケードが作られています。
朝8時前には安全のため清水寺スタッフの方にホウキで掃かれてしまうという場面に遭遇したことがありました。雪の降り積もった状態の舞台を撮影したい場合は早めに済ませておきましょう。
【国宝】本堂
清水寺の写真撮影でメインの被写体となるのは本堂。
奥の院の舞台から撮影すると本堂全体がうまく写真に収まります。
多くのメディアに掲載されている写真もこの位置から。とりあえず奥の院の舞台から撮影すればいい感じの写真が撮れます。
また後ほど紹介する子安塔側からは清水寺の伽藍を広く画面に入れることができるので、子安塔側から撮影するのも忘れずに。
本堂の写真は季節によって撮影のポイントが変わるので以下で紹介します。
本堂と桜
[撮影日時] 2021年3月29日 am9:15頃
桜のシーズンであれば本堂と桜を絡めて撮影したくなります。しかし本堂周りにはまとまって桜がないため、本堂全体と桜を絡めて撮るのはなかなか難しいです。
本堂と桜の組み合わせは工夫して構図を作る必要があります。
本堂と紅葉
[撮影日時] 2022年11月25日 am10:40頃 子安塔側から撮影
清水寺が最も混雑するのが紅葉のシーズン。
紅葉シーズンは早朝でも本堂に人が多い可能性があります。その場合は谷を挟んで対面にある子安塔から撮ってみるのもいいかと思います。
子安塔の方に大きな紅葉もあり、望遠レンズがあればさらに写真のバリエーションが広がります。
本堂と雪
[撮影日時] 2023年2月26日 am7:10頃
雪が積もるタイミングと自分のスケジュールを合わせることは難しいとは思いますが、チャンスに恵まれたら思いきって雪の清水寺へ行ってみましょう。
京都市内にはあまり雪が積もりません。ひと冬に3回積もれば多いほうでしょうか。雪の清水寺も早起きする価値はあると思います。
雪の日は早朝でも人が多いことがあります。上の写真は朝7時すぎに撮影した写真で、この時間にはすでにカメラマンが何人もいました。
地主神社
[撮影日時] 2021年3月29日 am9:00頃
本堂後ろにある地主神社は2022年から修復工事のため約3年間閉門中なのでここでは入口を撮影した写真を掲載しておきます。
[撮影日時] 2023年2月26日 am7:40頃
2023年2月、まだ修復工事中でした。
阿弥陀堂と奥の院
[撮影日時] 2021年3月29日 am8:00頃
本堂から阿弥陀堂(左)と奥の院(右)を撮影。左の阿弥陀堂周辺には桜があり、右の奥の院周辺にはあまり桜がありません。
朝8時ですでに奥の院の舞台には観光客がちらほらいる状態になっています。
阿弥陀堂、本尊阿弥陀如来坐像
[撮影日時] 2021年3月29日 am9:00頃
阿弥陀堂の本尊、阿弥陀如来は写真撮影が可能です。
早朝だと阿弥陀堂の扉が閉まっているのでその場合は後回しにして別の場所を撮影しましょう。おそくても朝9時くらいには開いているはずです。
この他にも清水寺にはどんな仏像があるのか興味のある方はこちらの本がおすすめです。
[撮影日時] 2022年11月25日 am7:30頃
桜のシーズンは朝8時でも奥の院の舞台には人がまばらでしたが、紅葉のシーズンは朝7時30分くらいでも人が多いです。本堂が最もよく撮れる奥の院の舞台には特に人が集まります。
[撮影日時] 2023年2月26日 am7:15頃
奥の院から子安塔へと歩きはじめると遠くに京都タワーと京都の街並みがよく見えます。
子安塔
[撮影日時] 2021年3月29日 am11:00頃
奥の院からさらに西へと進むと本堂の対面にある子安塔(こやすのとう)に着きます。
江戸時代までは仁王門の近くにあって1911年に現在地へ移築されました。
[撮影日時] 2023年2月26日 am8:00頃
子安塔は隣にある泰山寺(たいさんじ)の塔で、お寺には車が停車していることがあります。
その場合は車を避けて撮影するか遠くから撮影するなど工夫が必要です。
[撮影日時] 2024年6月25日 am8:00頃
子安塔からは清水寺の伽藍と景色を広く撮影することができます。
[撮影日時] 2024年6月25日 am7:00頃
子安塔から音羽の滝へと向かう道の途中には紫陽花が植えられています。
音羽の滝
[撮影日時] 2024年6月25日 am6:50頃
清水寺開創の起源になった場所で、お寺の名前の由来となった音羽の滝。滝の上には不動明王が祀られています。
[撮影日時] 2022年11月25日 am7:50頃
清水の舞台の上から音羽の滝を撮ると、紅葉も含めて撮影できます。
早朝の清水寺撮影まとめ
ここまで紹介した写真を元に季節ごとのポイントを簡単にまとめました。ご自身が早朝の清水寺へ撮影に出かける前の参考にしていただければ幸いです。
清水寺の桜
・三重塔周辺のエリアは建物と桜を一緒に撮影できる。
・三重塔左、階段下の桜がきれい。
・本堂と桜を絡めて撮るのは難しい。
清水寺の紅葉
・清水寺が最も混雑するのが紅葉シーズン。
・早朝でも人が多いことがある。
・本堂に人が多い場合は子安塔側から本堂を撮影してみる。
雪の清水寺
・雪の日は早朝でもカメラマンが多い。
・清水の舞台に積もった雪は朝8時頃にはホウキで掃かれてしまうことがある。
・清水寺は坂道を上った先にある。大寒波の後に行く場合は滑らない靴を用意する。
最後に
ここまで早朝に撮影した写真を中心に境内の様子をお伝えしました。正直早起きするのは大変です。しかし早朝の快適さを体験すれば「早起きしてよかった」と思うはずです。
まだ暗いうちから参道を歩き、坂道を上がりきった先には観光地としてではなく本来の姿、観音信仰の霊地としての清水寺が現れます。
行ってみたいと少しでも思ったら「清水の舞台から飛び降りる」気持ちでお手持ちのカメラ機材を整えて早朝の清水寺に撮影に出かけてみませんか。
清水寺
住所 : 〒605-0862 京都府京都市東山区清水1丁目294
電話 : 075-551-1234