【2022年京の冬の旅】醍醐寺三宝院の特別公開と弥勒菩薩の限定御朱印

醍醐寺三宝院2022年京の冬の旅ポスター

京都市伏見区にある醍醐寺(だいごじ)は、平安時代初期の874年に創建されたお寺です。


豊臣秀吉による「醍醐の花見」が行われた桜の名所でもあり、現在は世界遺産に登録されています。


三宝院(さんぼういん)は醍醐寺の歴代住職が住んだところ。


三宝院の見どころは主に秀吉が自ら設計したという庭園と、快慶(かいけい)制作の仏像で本尊の弥勒菩薩坐像(みろくぼさつざぞう)です。


庭園はいつでも公開されていますが、本堂に祀られている弥勒菩薩坐像を間近で見れることはめったにありません。

2022年京の冬の旅では本堂の中へ入ることができ、弥勒菩薩坐像を目の前で見ることができます。

三宝院の弥勒菩薩坐像は京都の仏像の中でも特に美しくおすすめです。


この貴重な機会に訪れることができたので、京の冬の旅特別公開の内容と御朱印についてまとめました。


少し複雑な通常時の三宝院の拝観方法も解説しているので今後拝観される場合の参考になれば幸いです。


記事の内容は2022年3月に醍醐寺三宝院を訪れた時のものです。
※トップの写真は京の冬の旅ポスターを撮影したものです。

第56回 京の冬の旅  醍醐寺三宝院基本情報

公開場所醍醐寺 三宝院(だいごじ さんぼういん)
公開期間2022年1月8日(土) ~ 3月18日(金)
※1月14日(金) ・2月28日(月)~ 3月3日(木)は特別公開は休止
インターネットでの予約優先制
※予約がない場合でも当日受付の空きがあれば拝観可能
時 間【1月・2月】午前9時~午後4時30分(午後4時受付終了)
【3月】午前9時~午後5時(午後4時30分受付終了)
拝観料【通常拝観料】大人1,000円 / 中高生700円+【京の冬の旅拝観料】800円 
※2月23日(水)は通常拝観料無料、800円で拝観可能
公開内容●三宝院建物内部
●本堂内陣
●快慶作弥勒菩薩坐像
●金天目茶碗・天目台
●庭園 他
宗 派真言宗
御本尊弥勒菩薩
アクセス・地下鉄東西線「醍醐駅」下車 徒歩約10分
・京阪バス22・22A系統「醍醐寺前」下車すぐ
・京阪バス京都醍醐寺ライン「醍醐寺」下車すぐ
駐車場(醍醐寺)●普通車 1,000円
●バイク・自転車 無料

醍醐寺三宝院の拝観料

三宝院を拝観するには三宝院入口横の拝観受付にて拝観券を購入します。

拝観券は必ず醍醐寺の伽藍・三宝院霊宝館(開館時のみ)セットでの購入となります。

三宝院だけの拝観料はありません。

通常時は醍醐寺伽藍と三宝院のセットで拝観料1000円。


桜や紅葉シーズンは醍醐寺伽藍・三宝院・霊宝館のセットで拝観料1500円とお寺の拝観料としては結構高くなります。


三宝院だけ見たい…という場合は割高になってします。


そして後ほど詳しく説明しますが、この拝観料だけでは三宝院の建物内に入ることはできません。
建物内に入るには別途追加の拝観料が必要となります。

醍醐寺三宝院の拝観方法は2種類

醍醐寺三宝院玄関

醍醐寺三宝院の拝観できるところは通常公開特別公開異なります。

通常公開は上の写真右側の小さな門をくぐり、特別公開は左側の大きな玄関から中へ入ります。

拝観方法① 外側から見るだけの通常公開

醍醐寺拝観券

拝観券(通常時)醍醐寺伽藍・三宝院セット

拝観受付にて購入した拝観券があれば三宝院玄関の横の小さな門から入って建物や庭園を見ることができます。

この拝観券だけでは三宝院の中を拝観することはできません。

通常公開エリア

醍醐寺三宝院通常公開エリア

柵で囲まれたところが通常公開エリアです。ここからは唐門(国宝)の裏側を見ることができます。

醍醐寺三宝院庭園

庭園は横から眺めることになります。ここからは庭園の正面、本堂・奥宸殿は見えません。

拝観方法② 建物の中に入れる特別公開

醍醐寺三宝院特別拝観券

三宝院特別拝観券

三宝院の建物内に入るには拝観受付にて購入した拝観券に加え、別途拝観料が必要です。

三宝院の中も見たい場合は玄関から入り、中で拝観料を支払います。

今回の京の冬の旅では追加で800円でしたが、三宝院で特別公開が行われている時は追加で500円必要なようです。

特別公開では各部屋の襖絵や庭園を正面から眺めることができます。

通常時(500円)の特別公開では本堂の中には入れません。

三宝院の建物内は全て写真撮影禁止です写真が撮れるのは庭のみとなっています。

特別公開エリア【拝観できる場所】

●玄関(重要文化財)
●葵の間(重要文化財)
●秋草の間・勅使の間(重要文化財)
●表書院(国宝)
●純浄観(重要文化財)
●本堂(重要文化財)
●奥宸殿(重要文化財)
●庭園(特別名勝・特別史跡)

醍醐寺三宝院案内図

写真 : 三宝院リーフレット

醍醐寺三宝院の歴史

醍醐寺三宝院唐門

醍醐寺の塔頭(たっちゅう)の1つ三宝院は平安時代の1115年に、醍醐寺第14世座主・勝覚(しょうかく)によって創建されました。


三宝院は醍醐寺の歴代座主(ざす)が居住する本坊にあたります。


その後室町時代の応仁・文明の乱(1467〜1477年)で荒廃。


現在の三宝院は豊臣秀吉と親交があった醍醐寺第80世座主・義演准后(ぎえんじゅごう)が、桃山時代の1598年秀吉によって催された「醍醐の花見」の際に復興を願い出て整備されました。

秀吉と義演の関係はかつて奈良の大仏を凌ぐ京都大仏があったお寺、方広寺でもみられます。秀吉が建てた方広寺に興味がある方は下記のリンクからどうぞ。↓
【幻の京都大仏】方広寺2021年京の冬の旅 特別拝観の内容と御朱印

第56回 京の冬の旅 醍醐寺三宝院特別公開の内容

上記の三宝院通常時(500円)の特別公開で拝観できる場所に加え、今回の京の冬の旅特別公開(800円)では2つ追加されていることがあります。

①本堂の中に入れる

本堂の中に入ることができ、三宝院の本尊弥勒菩薩坐像を目の前で見ることができます。

今回の京の冬の旅、醍醐寺三宝院特別公開に行く理由がこれになります。


本堂の中まで入れることはほぼありません。


三宝院通常時の特別公開では弥勒菩薩坐像を本堂の外からしか見ることができません。


この仏像に興味がある人はこれから先本堂内が特別公開される機会があればぜひ行ってみてください。

②奥宸殿に寺宝が展示してある

秀吉愛用の「金天目茶碗・天目台」がガラスケースに展示されており、その他3点ほど寺宝が展示されています。

いかにも秀吉好みの金色の茶碗と、醍醐棚の右側のスペースに小型の置物が置かれていました。


その他は三宝院通常時の特別公開の内容と同じでした。


以下拝観できた場所を紹介します。

葵の間・秋草の間・勅使の間

醍醐寺三宝院建物

写真左側の白い壁に窓が空いているところが葵の間。


葵の間の襖絵には京都三大祭りの1つ葵祭の風景が描かれています。


写真中央の扉が空いているところが秋草の間・勅使の間。


秋草の間・勅使の間の襖絵には長谷川等伯一派による「秋野図」、「竹林花鳥図」が描かれています。
秋草の間・勅使の間の襖絵は劣化が激しく見にくくなっています。

表書院

醍醐寺三宝院表書院

平安時代の寝殿造の様式を取り入れた表書院は、下段・中段・上段の間に分かれています。


下段の間は別名「揚舞台の間」とも呼ばれ、畳をあげると能舞台になります。


襖絵は下段の間に石田幽汀(いしだ ゆうてい)が「孔雀と蘇轍」を、中段・上段の間に長谷川等伯一派が「四季の柳」や「山野の風景」を描いています。


表書院の襖絵は豪華で特に下段の間の「孔雀と蘇轍」が色鮮やかに残っていました。


表書院は庭園に面しているので縁側に座ってのんびりと庭を眺めることができます。

三宝院庭園

醍醐寺三宝院庭園

三宝院の庭園は、秀吉自らが設計をしたものといわれ、名石「藤戸石」をはじめ全国から集めた石が配置された桃山時代を代表する池泉庭園です。


現在は国の特別名勝・特別史跡に指定されています。

醍醐寺三宝院庭園

庭園は写真撮影可能です。

晴れの日は光と影のコントラストが強く、お昼の12時くらいには逆光になります。
庭園の綺麗な写真が撮りたい場合はくもりの日に訪れたほうがいいかもしれません。


写真を撮るなら庭が最も美しくなる紅葉の頃がいちばんおすすめです。

醍醐寺三宝院庭園

庭園には降りることができません。建物内からのみの観賞です。

藤戸石

醍醐寺三宝院庭園藤戸石

「主人石」として三宝院庭園の中央に据えられた石。


「天下を治めるものが所有する石」として歴代の権力者によって引き継がれたことから「天下の名石」といわれています。左右に低い石を置き、三尊組としています。

醍醐寺三宝院庭園

純浄観

醍醐寺三宝院純浄観

秀吉が「醍醐の花見」の際に使用した建物を槍山から移築したものといわれる茅葺屋根の建物。


襖絵桜・紅葉図などは平成に入ってから日本画家・浜田泰介によって描かれた新しいもの。


表書院から上がった少し高い所にあるので、ここから眺る庭園の景色もまた違って見えます。

本堂

醍醐寺三宝院本堂

弥勒菩薩を祀っていることから弥勒堂ともいわれています。

今回の京の冬の旅特別公開では特別に本堂の中に入って快慶作の弥勒菩薩坐像を間近で見ることができます。

通常時の特別公開では本堂の外から弥勒菩薩坐像を見ることになります。

弥勒菩薩坐像はそれほど大きな仏像ではないですし、本堂の外から仏像までは距離がかなりあって細部まで見ることはできません。しかも本堂内は暗いです。

本堂の中に入れた今回は弥勒菩薩坐像の目の前まで行けたので、細部まで見ることができました。

快慶作弥勒菩薩坐像(重要文化財)

醍醐寺三宝院本堂内陣

写真 : 京の冬の旅看板

建物内の写真撮影はできませんので、写真は京の冬の旅のポスターと看板を撮影したものです。

【中央】弥勒菩薩
【左】醍醐寺の開祖・理源大師(聖宝)
【右】真言宗の開祖・弘法大師(空海)

醍醐寺三宝院の本堂に祀られている本尊弥勒菩薩坐像は、鎌倉時代に活躍した仏師快慶によって制作されたことがわかっています。

快慶初期の作品で鎌倉時代の1192年に醍醐寺座主勝賢(しょうけん)が後白河上皇の追善のために発願(ほつがん)し、快慶によって造立されました。


1mほどのそれほど大きくはない仏像で目は水晶を入れた玉眼(ぎょくがん)、全身は金泥塗りに着衣の部分には截金(きりかね)文様がほどこされた落ち着いていて非常に美しい仏像です。

醍醐寺三宝院弥勒菩薩坐像

写真 : 京の冬の旅ポスター

気品がある涼しい顔立ちと玉眼が相まってクールな印象の仏像で、快慶らしい端正な造形感覚が見られます。


当時一般的であった仏像の表面に金箔を貼る仕上げではなく、金泥を塗りさらに截金で模様を重ねているところに快慶のセンスを感じます。この繊細さは近くで見ないとわかりません。


三宝院の弥勒菩薩坐像は2017年に奈良国立博物館で開催された快慶展に出品されていました。


快慶展の展覧会図録には大きく写真が掲載されているので、快慶の仏像に興味をもったらこの図録を問い合わせして購入してみるのもいいかもしれません。


尚、三宝院でも弥勒菩薩坐像の単品、セットになったポストカードなどは販売されています。

こちらの本でも三宝院の弥勒菩薩坐像が掲載されています。


運慶・快慶それぞれが制作した仏像がまとめられており、二人がともに携わった東大寺南大門の金剛力士像の解体修理でわかったことや分解されたパーツの写真も載せられています。

醍醐寺には快慶作の不動明王坐像もあります。このフィギュアはその仏像がモデル。

奥宸殿

醍醐寺三宝院奥宸殿

座主の居住空間といわれ、主室の上座の間には武者隠しがあります。


「醍醐棚」と呼ばれる違棚があり、桂離宮の「桂棚」・修学院離宮の「霞棚」とともに「天下の三大名棚」と称されています。

今回の京の冬の旅特別公開では特別に秀吉愛用の「金天目茶碗・天目台」と寺宝が展示されていました。

醍醐寺三宝院庭園藤戸石

奥宸殿の床に座ると庭園の藤戸石がちょうど正面に見えるようになっています。

三宝院の御朱印

通常御朱印

醍醐寺三宝院御朱印

慈氏殿 直書き 300円

三宝院で通常いただける御朱印は慈氏殿(じしでん)の1つのみ。


御朱印帳に直接書いてもらうことができます。


慈氏は弥勒菩薩のこと。慈氏殿で弥勒菩薩がいる建物の意味になるかと思います。


門跡寺院であるため御朱印には三宝院門跡と書かれています。

京の冬の旅限定 三宝院特別御朱印

醍醐寺三宝院特別御朱印

弥勒菩薩 書き置きのみ 500円

京の冬の旅限定の三宝院特別御朱印が出されていました。

三宝院の本尊である弥勒菩薩と書かれたもので、こちらは御朱印帳に貼るタイプになっており直接書いてもらうことはできませんでした。


左上に弘法大師諡号下賜(こうぼうだいししごうかし)1100年の金印が押されています。


ネットで検索してみるとこの金印ではなく桜の印のもので墨書きが同じく弥勒菩薩のものがあったので、確かなことはわかりませんが必ずしも今回限定というわけではなく弥勒菩薩が公開されている時はいただくことができる御朱印なのかもしれません。

醍醐寺三宝院へのアクセス

三宝院(醍醐寺内)

[ 醍醐寺 ]
住所 : 〒601-1325 京都市伏見区醍醐東大路町22
電話 : 075-571-0002