2020年4月3日(金)春の特別公開が行われている霊鑑寺を訪れました。通常非公開のお寺で定期的な公開は毎年春と秋の年2回、約2週間の公開期間となっています。
2020年春の特別公開:3月20日(金) ~ 4月5日(日)
この期間中でないと門が閉まっており拝観することができません。
「椿の寺」として有名で庭園には100種類以上の椿が植えられています。
初めての方は椿の花が華やかで美しく咲く春の特別公開がおすすめです。
椿の花は見頃を少しすぎていたようですが代りに境内の桜が満開になっていました。
[ もくじ ]
霊鑑寺2020年春の特別公開 基本情報
公開場所 | 霊鑑寺(れいかんじ)又は霊鑑寺門跡(れいかんじもんぜき) |
公開期間 | 2020年3月20日(金) ~ 4月5日(日) |
時 間 | 午前10時~午後4時30分(午後4時受付終了) |
拝観料 | 大人600円、小学生300円 |
公開内容 | 玄関・庭園・本堂・書院(狩野派・円山派障壁画など)他 |
宗 派 | 禅宗・臨済宗 南禅寺派 |
御本尊 | 如意輪観音 |
アクセス | 市バス「真如堂前」下車、徒歩約7分 |
駐車場・駐輪場 | なし |
霊鑑寺の歴史
江戸時代の1654年、後水尾天皇の皇女・浄法身院宮宗澄(じょうほっしんいんのみやそうちょう)が得度し「円成山霊鑑寺」の号を勅許され、鹿ケ谷にあった了性院(りょうしょういん)の邸宅を寺に改築したのが始まり。
後水尾天皇が復興した如意寺より如意輪観音と霊鑑をそこに安置しました。
江戸時代から明治維新まで皇女・皇孫が入寺した尼門跡寺院(あまもんぜきじいん)で「谷の御所」とも呼ばれています。
同じく禅宗で「尼門跡第一位」の大聖寺について詳しく知りたい方は下記のリンクからどうぞ↓
【京都】大聖寺7年ぶりの公開2020年京の冬の旅【御朱印と拝観内容】
2020年春の特別拝観の内容
霊鑑寺で拝観できるのは主に玄関・庭園・本堂・書院の4箇所、建物の中に入れるのは書院のみです。
2020年京の冬の旅で公開されていた奥書院は今回の春の特別拝観では公開されていませんでした。
玄関
もっとも美しい写真が撮れるのが玄関かもしれません。霊鑑寺にある様々な種類の椿がここにまとめられています。写真が撮りたい方には絶好の撮影スポット。
12時くらいの時間帯は玄関に飾られている椿に正面から光が当たる順光で写真が撮れます。
玄関横には椿を浮かべた華やかな写真映えする場所もあります。近年ではここで御朱印と一緒に写真を撮っている若い子も増えました。
【2023年追記】玄関先の椿がより華やかに
この部分のみ2023年の追記です。
2023年は玄関先に竹に刺して飾ってあった椿に加えて、新たにアクリルに椿を浮かべたしつらえが追加されました。以前玄関横にあった水瓶に浮かべていた椿がなくなっており、こちらに変更されたようです。
椿の量が増えて玄関先がより華やかになりました。
庭園
1732年に完成した池泉回遊式の庭園で、昔は水が張ってあったようですが今はありません。
春の特別拝観は緑の苔の上に散った赤い椿がとても美しいです。咲いている椿もいいですが散ってしまった椿も情緒があります。
庭園内は歩ける場所が決められているので気に入った椿を自由な画角で撮影するということは難しいかもしれません。写真好きな方はズーム機能付きか望遠レンズがあった方が撮影の幅が広がります。
霊鑑寺を代表する椿、日光椿
庭園に入ってすぐの所に後水尾天皇遺愛の日光椿(じっこうつばき)があります。
貴重な品種で京都市の天然記念物に指定されています。
本堂
1795年に第11代将軍徳川家斉(とくがわいえなり)より寄進されたもの。
庭園の途中にある本堂は外から見るだけで中に入ることはできません。本堂前では霊鑑寺と御本尊について係の方が説明をしてくれます。
本堂に安置されている御本尊の如意輪観音像は恵心僧都(えしんそうず)作と伝えられ、かつて近くにあった如意寺より移されたものとされています。
像の前には霊鑑(鏡)があり、霊鑑寺の名前の由来になっています。
本堂の外からしゃがんで覗くと少しだけ見えますが距離がありますし、小さい像なので細部はわかりません。
写真:霊鑑寺パンフレット
書院
1686年後西天皇の崩御により院御所旧殿より建物を移築したものが現在の書院になっています。
拝観順路の最後で建物の中に入ることができます。
書院内の写真撮影はできません。
書院内には狩野派・円山派による美しい襖絵、御所人形やカルタなど霊鑑寺に伝わる調度品が多数展示されています。
京都のお寺の襖絵は複製品が多いのですが霊鑑寺の襖絵は全てオリジナルです。
書院でも係の方が襖絵の説明などをしてくれます。
写真:霊鑑寺パンフレット
妙見堂
門の外にあるので初めての人は気づかないかもしれません。開運厄除・洛陽十二支妙見めぐりの「卯」が霊鑑寺になっています。
堂内には妙見菩薩とともに如意寺から移した石不動尊が一緒にお祀りされています。
霊鑑寺2020年春の御朱印
御朱印は御朱印受付にまず御朱印帳を預けて番号をもらい、拝観後に受け取るスタイルです。
御朱印受付には看板犬でゴールデンレトリバーのなみちゃんがいます。とてもおとなしくて可愛いので霊鑑寺を拝観する人にいつも大人気になっています。
霊鑑寺の御朱印は基本的に毎年変わらない直書き(御朱印帳に書いてもらえる)御朱印2種と、毎年の公開ごとに変わる書き置き(貼るタイプ)が数種類あります。
霊鑑寺の御朱印についてさらに詳しく知りたい方は下記のリンクからどうぞ↓
霊鑑寺の御朱印2016〜2020年【春の特別公開御朱印まとめ】
直書き2種類
(左)南無妙見大菩薩 (右)観世音 各300円
御本尊の如意輪観音の御朱印「観世音」と洛陽十二支妙見めぐりの御朱印「南無妙見大菩薩」は御朱印帳に書いてもらえます。
この2種類は基本的に毎年変わりません。
霊鑑寺のオリジナル御朱印帳に書いてもらっているのでこのような色になっています。もともとがこのような御朱印ではありません。
通常は紙の色が白で、中央の菊紋はありません。
直書きの御朱印は書き手の方がいない場合があります。その時は書き置き対応になります。
特にこだわりがなければいいですが、どうしても御朱印帳に直接書いてもらいたい場合は電話で書き手の方がいるか確認してから行くのがおすすめです。
霊鑑寺オリジナル御朱印帳
直書きの御朱印に使用したのは2018年に販売された5種類の霊鑑寺オリジナル御朱印帳のうちもっとも渋いデザインの一冊。
霊鑑寺オリジナル御朱印帳
小さいサイズ(縦約16×横約11cm)
2500円
紙の色が茶色で菊紋と葵紋があらかじめ入っています。
2020年春の特別公開では椿の写真をデザインした大きいサイズの新作御朱印帳が2冊出ていました。この2冊の御朱印帳も中の紙が特別なものになっていました。各2500円。
書き置き4種類
2020年春限定「比丘尼御所」見開きサイズ・400円
尼門跡という称号の前は比丘尼御所(びくにごしょ)と呼ばれていました。
書き置きの御朱印は毎年の公開ごとにデザインや種類が変わっています。気に入ったものをSNSなどで見つけたら公開期間中に行って手に入れるしかありません。
この他にも「霊鑑寺散椿」・「日光」・「月光」がありました。各400円
お気に入りのかわいい御朱印や思い出に残る御朱印を手に入れたら、御朱印帳を切らずに飾れる「見開き御朱印帳額」で御朱印を日常生活に活かしてみませんか?
実際に「見開き御朱印帳額」を使ってみてレビューした記事があるので興味がある方は下記のリンクからどうぞ↓
【思い出の御朱印を飾る】御朱印帳を切らずに収納、御朱印帳額をレビュー
霊鑑寺 (通常非公開)
住所 : 〒606-8422 京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町12
電話 : 075-771-4040